尿道下裂

尿道下裂とはおちんちん(陰茎)の先天的な形態異常です。
新生児期におちんちんの先端が皮膚で被われていないときは尿道下裂を疑います。
尿の出口がおちんちんの先端までとどいてなくその手前に開いています。
軽度の場合は亀頭部手前のくびれあたり、高度になると陰茎のつけねや陰嚢(ふくろの部分)に出口があり、陰茎全体は下向きに曲がっています(図)。

■当科の診療の特徴

早産のお子さんも多く、生後6ヶ月頃までは経過を観察します。高度の尿道下裂では染色体検査を行います。6ヶ月から1歳の間で受診をしてもらい、尿道下裂の程度とおちんちんのサイズをみて手術の時期を検討します。先端部のサイズが小さい場合は手術をやりやすくするために男性ホルモンの注射を1~3回投与します。手術時期は1歳~1歳半を目安としています。

■当科で行う手術の特徴

① 軽度・中等度の尿道下裂: Dorsal Inlay Graft 法
1回の手術で先端まで尿道の形成を行います。

② 高度の尿道下裂: Belt & Fuqua Kanagawa 変法
手術を2回に分けます。1回目におちんちんをまっすぐにし、2回目で尿道を作成します。1回目と2回目の間は6ヶ月以上待ちます。

■入院期間

通常2泊3日で行います。入院中ベッドに抑制することは原則行いません。退院時にはおちんちんに細い管が入っておりますが、オムツのなかにしまえます。術後8日から14日の間に外来で取ります。

■手術成績

年間約60~70名のお子さんの手術を行っております。

① 軽度・中等度の尿道下裂:
1回での成功率は90%です。作成する尿道が長くなると成功率が下がります。合併症は作成尿道に穴があく尿道皮膚瘻(にょうどうひふろう)と通り道が狭くなる尿道狭窄です。

② 高度の尿道下裂:
二期目終了後の成功率は90%以上です。合併症は作成した長い尿道の途中がふくらんでしまう(尿道憩室)、尿道出口が狭い(尿道狭窄)があります。

■再手術について

尿道皮膚瘻(にょうどうひふろう):
手術から半年以上たってから日帰り手術で修復します。

尿道狭窄:
狭窄部位により対応が異なります。狭窄では手術を繰り返すことがあります。そのような場合には口の中の粘膜(ねんまく)を利用して2回に分けた修復手術も行います。

他施設手術例:
当院には他の病院で繰り返し手術を受けてから来院されるお子さんもいらっしゃいます。そのような場合には、通常の術式で対応できないことも多く、お子さんの状態に合わせた手術方法・手術時期を検討します。

尿道下裂パンフレット

  • バナー
  • バナー
  • バナー
  • バナー